幼児フォニックスって本当に必要なの?
「幼児期にフォニックスを習う必要ないのでは?」というウワサが巷でちらほら聞こえますよね。
それって本当でしょうか?
こたえは「絶対に必要!」
幼児期にフォニックスを覚えるメリットはたくさんあります。
詳しく知りたい方はこの記事では紹介していないので、下記の記事をチェックしてみてください。
絶対に必要なフォニックスなのに、なぜ「いらない」と言われているの?
このように思う方が多いのでは?
絶対に必要なフォニックスなのに、「必要ないのでは?」「意味ないのでは?」という方が多いのはおかしいですよね。
そのように言われるのには理由があります。
この記事では、
- フォニックスが必要ないといわれてしまう理由
- 英語ができるようになるためには、具体的に何をすればいいのか
について、解説していきます。
結論から言うと、フォニックスが必要ないといわれる理由は、フォニックスだけでは自力で本を読めるようにならない(リーディングができるようにならない)からです。
では、具体的にどうすればいいのか?
そこまでぜひ最後までご覧くださいね。
なぜ幼児期にフォニックスが必要ないと言われるのか?
「フォニックスは必要ない」
実はこの意見、おうち英語をやっているご家庭の親御さんたちだけでなく、英語教室の先生も発信している方がいます。
なぜこの意見が出てきたのでしょう。
いろいろな理由が言われていますが、自分の経験と娘の様子から考えてみると、最大の理由はこれだと思います。
フォニックスのルールを学んでも、英語が読めるようにならないから
知っている方も多いと思いますが、復習を兼ねてフォニックスとは何?というところから、英語をよめるようにならない背景を説明していきますね。
そもそもフォニックスって何?
そもそも、フォニックスとは何かご存じですか?
フォニックスとは英語の読み方のルールです。
英語は文章の中で「A」を「エー」とアルファベット読みするのではなく、「アッ」などの別の読み方をします。
たとえば、「cat」を「シー、エー、ティー」と発音せずに、「キャット」と読みますよね。
このルールがフォニックスです。
44種の音、120通りのつづりで構成されています。
結構多いですよね。
英語圏の子供は幼稚園から小学校低学年の間に習って、マスターしています。
それぐらい英語圏ではマストで勉強するもの。
そんなフォニックスが必要ないと言われてしまう理由。
それが「フォニックスを覚えても英語を読めるようにならないから」。
フォニックスのルールだけでは、英語を完全に読めるようにならない
フォニックスを覚えただけでは英語を完全に読めるようにならないんです。
「44種の音、120通りのつづりを覚えても、まだ読めるようにならないの?!」
と衝撃を受けた方、私もこれを知った時驚きました。
フォニックスのルールでカバーできる単語は全体の7割ほどだと言われています。
つまり残りの3割はフォニックスのルールに当てはまらないため、読み方は都度覚える必要がある単語。
このようにフォニックスのルールでは読めない単語はサイトワーズ(Sight Words)と呼ばれています。
ただ、これはとらえ方次第。
「3割もサイトワーズがあるんだったら、フォニックスなんて使えない!」と考えるか
「7割もフォニックスがカバーできるのであれば、フォニックスって効果的!」と考えるか。
私自身は7割もフォニックスでカバーできるのであれば、やるべきだと考えています。
またサイトワーズはよく使われる単語を100個覚えるだけで、あらゆる英文の約50%が読めるようになり、300個覚えるとあらゆる英文の約65%から70%も読めるようになると言われています。
その中には「a」や「the」などの冠詞を含み100個です。
こどもと一緒にできる気がしてきませんか?
まとめるとこんなことが言えます。
フォニックスは完璧なものではない。
プラスαでサイトワーズを覚えることで、フォニックスで不足している部分を補うことができる
では次に、そのサイトサイトワーズをどのように覚えていけばいいかを紹介します。
サイトワーズとは何か?サイトワーズはどのように教えればいい?
ここでは、さきほど説明したフォニックスだけではカバーできない単語であるサイトワーズについて紹介していきます。
内容は以下の通りです。
- サイトワーズとは何か?(おさらい)
- 始める時期はいつがいい?
- サイトワーズを学習するときに大切なこととは?
ひとつずつ説明していきます。
サイトワーズ(sight words)とは何か?
サイトワーズ(sight words)とは「一目で読める単語」という意味です。
よく出てくる単語だったり、フォニックスのルールでは読めない単語が含まれています。
例をあげるとわかりやすいと思うので、頻出上位20単語を紹介
the | it | is | on |
of | be | you | by |
and | that | was | at |
a | I | he | are |
to | for | with | in |
このような単語がサイトワーズです。
サイトワーズを覚えると、かなりの英文を読めるようになります。
頻出100単語を覚えると、あらゆる英文の約50%が読めるようになり、頻出300単語を覚えると、あらゆる英文の約65%から70%が読めるようになるといわれています(絵本から学術書まで)。
つまり、子供向けの簡単な本だったら自分ひとりで読めるようになるということ。
やる価値ありですよね!
サイトワーズはリスト化されてるのですが、学校で多く使われているのは2種類あります。
- Dolch Word List
- Fry Word List
インターネットで検索すれば、リストは入手することができます。
フラッシュカードや絵本も同じように検索すれば出てくるのですが、おすすめは後ほど紹介しますね。
サイトワーズはいつから始める?
サイトワーズはいつから始めるのがいいのでしょう?
答えは「フォニックスでアルファベット26文字を覚えた後」です。
つまりフォニックスと同時進行で単語も覚えていくことがベスト!
その理由は、子供自身が「本が読めた!」という達成感を得やすいからです。
先ほどフォニックスのルールを一生懸命覚えただけでは、どうしても読めない単語がでてきてしまうという話をしました。
がんばって時間をかけてフォニックスのルールを覚えたけど、まだ読めない単語がたくさん出てくるとなると、子供は心が折れてしまいますよね。
このように子供がいやな気持ちになるのを防ぐために、よく出てくるサイトワーズを同時に教えてあげるのです。
とはいえど、サイトワーズを覚えるのに全く当たりがつかないと覚えるのも大変ですよね。
そのためアルファベットの音を一通り覚えた後に始めることがおすすめ。
アルファベットの音が分かることで、少しあたりをつけながら単語の音を覚えることができますよ。
サイトワーズを覚えるときに大切にしたいこと
サイトワーズを覚えるときに大切にしたいこと。
それは「意味は分からなくてもいい」ということです。
どういうこと??と思うと思います。
理由は2点あります。
- 日本語には訳しにくい言葉も多々あるから
- こどもは意味を想像することが上手だから
1点目については「the」「a」などの冠詞やbe動詞など、こどもにわかるように意味を説明するのって難しいですよね。
むしろ意味なんて知らなくっても大丈夫。
また、きちんと意味も説明しやすい言葉も無理して教えなくても大丈夫。
日本語の場合も、こどもに言葉ひとつひとつを教えたわけではないですよね。
絵本やテレビ、会話などを通じて知った言葉を、こども自身で意味を想像しながら習得していったはず。
英語の場合も一緒です。
のちのち絵本などを通じて、知りたいと思ったときに自分自身で習得してくれます。
この時点で優先したいことは「正しく読めること」。
このサポートをしてあげてくださいね。
サイトワーズ習得におすすめの教材は?
では実際にサイトワーズをどのように教えてあげようか?と悩むと思います。
私のおすすめは2つあります。
- フラッシュカード
- 絵本
ひとつずつ紹介していきますね。
サイトワーズ用のフラッシュカードを使う
1つ目はフラッシュカードを使って、ひたすら読み方を覚えてもらう方法です。
1枚ずつめくっていって、順番に読めるかどうかチェックしていきます。
小学校に入る前の幼児さんの場合、ゲーム感覚でやるとうまくいきますよ。
たとえば「何枚読めるか挑戦!」とか「何秒で読めるか挑戦!」とか。
フラッシュカードは自分で作ることができます。
sightwords.comというサイトでダウンロードすることができます。
先ほど説明した、Dolch Word ListとFry Word Listの両方があり、レベル別で用意されているので、とても使いやすいですよ。
とはいえど、自分で作るのは時間もかかるし大変そう。。。
働いているとカード作りまで、手が回らないですよね。
気持ち、めちゃくちゃわかります。
そんな時は購入するのも手ですよ。
アマゾンや楽天にもsight wordsで検索すれば、いろいろ出てきます。
たとえば、こんなのがおすすめです。
Dolch word listをすべてカバーしているので、これとフォニックスの知識で絵本はほぼ読めるようになります。
サイズよし、デザインよし。
世界中の親子が使っている実績もあり、評価が高いフラッシュカードですよ。
絵本を使ってサイトワーズを覚える
フラッシュカードはうちの子には合わなそうだな
そんな場合は絵本で直接教えるのもおすすめです。
最初は読み聞かせてあげて、徐々に一緒に読む練習をして、最終的には一人で読む練習をしてもらうといいですよ。
子供は暗記するのがとても上手ですよね。
お気に入りの本だったら、きっとあっという間に暗記してしまいますよ。
こども向けの簡単な本だったら、優しい単語ばかり使われています。
そのため、お子さんが気に入った本だったらなんでもいいと思います。
一応、こちらもおすすめをいくつか紹介しますね。
まず最初はSight Word Readers。
サイトワーズの学習で、定番中の定番の絵本です。
10ページぐらいの本が25冊入っています。
こどもが挑戦するにはちょうどいい長さの本ですよね。
日本でおうち英語をやっているご家庭だけでなく、イギリスやカナダなど英語圏でもこの本を使ってサイトワーズを覚えているご家庭も多いです。
他にはこんな本もおすすめ
Dr. SeussのGreen Eggs and Ham。
発売はなんと1960年。
長く親しまれている本です。
この本のいいところは、サイトワーズが本全体の87%も占めているところ。
ほとんどがサイトワーズで作られている本といっても過言ではないですね。
それもこの本は70ページほどで作られています。
この本1冊覚えてしまったら、かなりの数のサイトワーズを覚えることができますね。
絵もとてもユーモラス、また本の文章もとてもリズミカルで親子で楽しめる本ですよ。
まとめ
この記事では、こんな内容を紹介してきました。
- フォニックスは英語のリーディング力を伸ばすために意味ある学習である
- ただしフォニックスは完璧ではない
- フォニックスの弱点をカバーするべく、サイトワーズを覚える必要がある
- サイトワーズを300個覚えたら、あらゆる英文の65%から70%程度が読めるようになる
- サイトワーズはフラッシュカードや絵本で覚えることがおすすめ
ぜひ参考にしていただいて、親子で取り組んでみてくださいね。
コメント